【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる!

現行憲法と自民党の憲法改正草案を比較する。憲法改正草案とQ&Aは、自民党公式HP上のPDF 『憲法改正草案 Q&A』より転載。

憲法改正草案 第92条 (地方自治の本旨)

(地方自治の本旨)
自民党改憲案第九十二条
地方自治は、住民の参画を基本とし、
住民に身近な行政を自主的、自立的かつ
総合的に実施することを旨として行う。



住民は、その属する地方自治体の
役務の提供を等しく受ける権利を有し、
その負担を公平に分担する義務を負う。

〔新設〕




〔新設〕



【Q30】
地方自治については、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】 (92条 地方自治の本旨)
92条において、地方自治の本旨に関する規定を新設しました。従来「地方自治の本旨」という文言が無定義で用いられていたため、この条文において明確化を図りました。また、自治の精神をより明確化するため、これまで「地方公共団体」とされてきたものを、一般に用いられている「地方自治体」という用語に改めました。

94条 地方自治体の議会及び公務員の直接選挙
94条は、地方自治体の議会及び公務員の直接選挙に関する規定です。「地方自治体の住民であって日本国籍を有する者が直接選挙する」と規定し、外国人に地方選挙権を認めないことを明確にしました

96条 地方自治体の財政及び国の財政措置
96条に地方自治体の財政に関する規定を新設しました。地方自治が自主的財源に基づいて運営されることなどを規定しました。

憲法改正草案 第93条 (地方自治体の種類、国及び地方自治体の協力等)

(地方自治体の種類、国及び地方自治体の協力等)
自民党改憲案第九十三条
地方自治体は、基礎地方自治体及びこれを包括する
広域地方自治体とすることを基本とし、
その種類は、法律で定める。



地方自治体の組織及び運営に関する基本的事項は、
地方自治の本旨に基づいて、法律で定める。


国及び地方自治体は、法律の定める
役割分担を踏まえ、協力しなければならない。
地方自治体は、相互に協力しなければならない。
現行憲法
〔新設〕



第九十二条
地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、
地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。


〔新設〕



【Q30】
地方自治については、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】 (93条 地方自治体の種類、国及び地方自治体の協力等)
 93条は、地方自治体の種類、国及び地方自治体の協力等についての規定です。1項で「地方自治体は、基礎地方自治体及びこれを包括する広域地方自治体とすることを基本とし、その種類は、法律で定める」と規定し、現行憲法で言及されていなかった地方自治体の種類や、地方自治が二層制を採ることについて言及しました。 「基本と」するとは、基礎地方自治体及び広域地方自治体以外にも、地方自治体には、一部事務組合、広域連合、財産区などがあることから、そのように規定したものです。 3項では、東日本大震災の教訓に基づき、「国及び地方自治体は、法律の定める役割分担を踏まえ、協力しなければならない。地方自治体は、相互に協力しなければならない。」と規定し、国と地方自治体間、地方自治体同士の協力について定めました

【Q31】
道州制について、どう考えているのですか?

【自民党の答】
道州制については、今回の憲法改正草案には直接盛り込みませんでした。しかしながら、道州はこの草案の広域地方自治体に当たり、この草案のままでも、憲法改正によらずに立法措置により道州制の導入は可能であると考えています。

憲法改正草案 第94条 (地方自治体の議会及び公務員の直接選挙)

(地方自治体の議会及び公務員の直接選挙)
自民党改憲案第九十四条
地方自治体には、法律の定めるところにより、
条例その他重要事項を議決する機関として、
議会を設置する。


地方自治体の長、議会の議員及び
法律の定めるその他の公務員は、
当該地方自治体の住民であって
日本国籍を有する者
直接選挙する。
現行憲法第九十三条
地方公共団体には、法律の定めるところにより、
その議事機関として
議会を設置する。


地方公共団体の長、その議会の議員及び
法律の定めるその他の吏員は、
その地方公共団体の住民が、

直接これを選挙する。

【Q32】
外国人の地方参政権について、どう考えているのですか?

【自民党の答】
 日本国憲法改正草案では、94条2項で「地方自治体の長、議会の議員及び法律の定めるその他の公務員は、当該地方自治体の住民であって日本国籍を有する者が直接選挙する」と規定し、「日本国籍を有する者」という文言を挿入することによって、外国人に地方選挙権を認めないことを明確にしました

 地方自治は、我が国の統治機構の不可欠の要素を成し、その在り方が国民生活に大きな影響を及ぼす可能性があることを踏まえると、国政と同様に地方政治の方向性も主権者である日本国民が決めるべきであります

 なお、外国人も税金を払っていることを理由に地方参政権を与えるべきとの意見もありますが、税金は飽くまでも様々な行政サービスの財源を賄うためのもので、何らかの権利を得るための対価として支払うものではなく、直接的な理由にはなりません。

憲法改正草案 第95条 (地方自治体の権能)

(地方自治体の権能)
自民党改憲案第九十五条
地方自治体は、
その事務を処理する権能を有し、
法律の範囲内で条例を制定することができる。

現行憲法第九十四条
地方公共団体は、
その財産を管理し、事務を処理し、
及び行政を執行する権能を有し、
法律の範囲内で条例を制定することができる。

【Q30】
地方自治については、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】 (95条 地方自治体の権能)
 95条は、地方自治体の権能に関する規定です。地方自治体の条例が「法律の範囲内で」制定できることについては、変更しませんでした。条例の「上書き権」のようなことも議論されていますが、こうしたことは個別の法律で規定することが可能であり、国の法律が地方の条例に優先するという基本は、変えられないと考えています。

憲法改正草案 第96条 (地方自治体の財政及び国の財政措置)

(地方自治体の財政及び国の財政措置)
自民党改憲案第九十六条
地方自治体の経費は、条例の定めるところにより
課する地方税その他の自主的な財源をもって
充てることを基本とする。



国は、地方自治体において、前項の自主的な財源
だけでは地方自治体の行うべき役務の提供が
できないときは、法律の定めるところにより、
必要な財政上の措置を講じなければならない。



第八十三条第二項の規定は、
地方自治について準用する。

〔新設〕




〔新設〕





〔新設〕


【Q33】
地方財政について、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】
 96条に地方自治体の財政に関する規定を新設しています。その1項は、地方自治は自主的財源に基づいて運営されることを基本とすることを明確に宣言したものです。なお、「地方交付税は、1項の自主的財源に当たるのか」という点については、地方交付税も同項の自主的財源に当たるものと考えています。

 2項は、国による地方財政の保障義務を定める趣旨の規定です。地方自治体において、1項の自主的な財源だけでは住民に対する十分なサービスの提供ができない場合には、国は必要な財政上の措置を講じなければならないことを定めました。

 3項で、地方自治について、財政の健全性が確保されなければならないことを規定しました。国の財政健全性の確保に関する規定を準用する形をとっています。

憲法改正草案 第97条 (地方自治特別法)

(地方自治特別法)
自民党改憲案第九十七条
特定の地方自治体の組織、運営若しくは
権能について他の地方自治体と異なる定めをし、
又は特定の地方自治体の住民にのみ
義務を課し、権利を制限する

特別法は、法律の定めるところにより、
その地方自治体の住民の投票において
有効投票の過半数の同意を得なければ、
制定することができない。
現行憲法第九十五条


一の地方公共団体のみに
適用される
特別法は、法律の定めるところにより、
その地方公共団体の住民の投票において
その過半数の同意を得なければ、
国会は、これを制定することができない。

【Q30】
地方自治については、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】 (97条 地方自治特別法)
 97条の地方自治特別法の規定は、特定の地方自治体に対してのみ適用される法律については、当該地方自治体の住民の投票に付して同意を得なければ制定できないことを定めたものです。現行95条を引き継いだ規定ですが、現行の規定では適用要件が不明確であるため、今回の草案で明確化を図っています。