【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる!

現行憲法と自民党の憲法改正草案を比較する。憲法改正草案とQ&Aは、自民党公式HP上のPDF 『憲法改正草案 Q&A』より転載。

憲法改正草案 第89条 (公の財産の支出及び利用の制限)

(公の財産の支出及び利用の制限)
自民党改憲案第八十九条
公金その他の公の財産は、
第二十条第三項ただし書に規定する場合を除き、
宗教的活動を行う
組織若しくは団体の使用、
便益若しくは維持のため支出し、
又はその利用に供してはならない。


公金その他の公の財産は、国若しくは地方自治体
その他の公共団体の監督が及ばない慈善、
教育若しくは博愛の事業
に対して支出し、
又はその利用に供してはならない。
現行憲法第八十九条
公金その他の公の財産は、

宗教上の組織若しくは団体の使用、
便益若しくは維持のため、


又は

公の支配に属しない慈善、
教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、
又はその利用に供してはならない。

【Q28】
私学助成に関わる規定(89条)を変えたのは、なぜですか?

【自民党の答】
 現行憲法89条では、「公の支配」に属しない教育への助成金は禁止されています。

 ただし、解釈上、私立学校においても、その設立や教育内容について、国や地方公共団体の一定の関与を受けていることから、「公の支配」に属しており、私学助成は違憲ではないと考えられています。

 しかし、私立学校の建学の精神に照らして考えると、「公の支配」に属するというのは、適切な表現ではありません。そこで、憲法の条文を改め、「公の支配に属しない」の文言を、国等の「監督が及ばない」にしました

 なお、党内の議論では、更に「教育に対する公金支出の制限の規定は、教育の重要性を考えると、おかしいのではないか。」という意見がありました。しかし、朝鮮学校で反日的な教育が行われている現状やこれまでの判例の積み重ねもあり、基本的には現行規定を残すこととしました。