【自民党憲法改正草案】見やすい対照表で現憲法との違いが分かる!

現行憲法と自民党の憲法改正草案を比較する。憲法改正草案とQ&Aは、自民党公式HP上のPDF 『憲法改正草案 Q&A』より転載。

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憲法改正草案 第19条の2 (個人情報の不当取得の禁止等)

(個人情報の不当取得の禁止等)
自民党改憲案第十九条の二
何人も、個人に関する情報を
不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。

〔新設〕


【Q15】
「新しい人権」について、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】
 現在の憲法が施行されてから65年、この間の時代の変化に的確に対応するため、国民の権利保障を一層充実していくことは、望ましいことです。

 「法律で保障すればよい」という意見もありますが、憲法に規定を設けることで、法律改正だけでは国民の権利を廃止することができなくなりますので、国民の権利保障はより手厚くなります。

 日本国憲法改正草案では、「新しい人権」(国家の保障責務の形で規定されているものを含む。)については、次のようなものを規定しています。
 (1)個人情報の不当取得の禁止等(19条の2)

いわゆるプライバシー権の保障に資するため、個人情報の不当取得等を禁止しました。


 (2)国政上の行為に関する国による国民への説明の責務21条の2

国の情報を、適切に、分かりやすく国民に説明しなければならないという責務を国に負わせ、国民の「知る権利」の保障に資することとしました。


 (3)環境保全の責務25条の2

国は、国民と協力して、環境の保全に努めなければならないこととしました。


 (4)犯罪被害者等への配慮25条の4

国は、犯罪被害者及びその家族の人権及び処遇に配慮しなければならないこととしました。


 なお、(2)から(4)までは、国を主語とした人権規定としています。これらの人権は、まだ個人の法律上の権利として主張するには熟していないことから、まず国の側の責務として規定することとしました。

憲法改正草案 第20条 (信教の自由)

(信教の自由)
憲法改正草案第二十条
信教の自由は、保障する。
国は、いかなる宗教団体に対しても、
特権を与えてはならない



何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に
参加することを強制されない。


国及び地方自治体その他の公共団体は、
特定の宗教のための教育
その他の宗教的活動をしてはならない。
ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を
超えないものについては、この限りでない。
現行憲法第二十条
信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。
いかなる宗教団体も、
国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。


何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に
参加することを強制されない。


国及びその機関は、
宗教教育
その他いかなる宗教的活動もしてはならない。



【Q19】
その他、国民の権利義務に関して、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】
(1)国等による宗教的活動の禁止規定の明確化(20条3項)

 国や地方自治体等による宗教教育の禁止については、特定の宗教の教育が禁止されるものであり、一般教養としての宗教教育を含むものではないという解釈が通説です。そのことを条文上明確にするため、「特定の宗教のための教育」という文言に改めました。
 さらに、最高裁判例を参考にして後段を加え、「社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないもの」については、国や地方自治体による宗教的活動の禁止の対象から外しました。これにより、地鎮祭に当たって公費から玉串料を支出するなどの問題が現実に解決されます。



【参考】 津地鎮祭訴訟
 津地鎮祭訴訟は、三重県津市で市立体育館建設の際に行われた地鎮祭をめぐり、日本国憲法第20条に定められた政教分離原則に反するのではないかと争われた行政訴訟。
最高裁判所 昭和52年7月13日大法廷判決
 わが憲法の前記政教分離規定の基礎となり、その解釈の指導原理となる政教分離原則は、国家が宗教的に中立であることを要求するものではあるが、国家が宗教とのかかわり合いをもつことを全く許さないとするものではなく、宗教とのかかわり合いをもたらす行為の目的及び効果にかんがみ、そのかかわり合いが右の諸条件に照らし相当とされる限度を超えるものと認められる場合にこれを許さないとするものであると解すべきである。(中略)

 (憲法二〇条三項の禁止する宗教的行為とは)およそ国及びその機関の活動で宗教とのかかわり合いをもつすべての行為を指すものではなく、そのかかわり合いが右にいう相当とされる限度を超えるものに限られるというべきであつて、当該行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になるような行為をいうものと解すべきである。

 本件起工式は、宗教とかかわり合いをもつものであることを否定しえないが、その目的は建築着工に際し土地の平安堅固、工事の無事安全を願い、社会の一般的慣習に従つた儀礼を行うという専ら世俗的なものと認められ、その効果は神道を援助、助長、促進し又は他の宗教に圧迫、干渉を加えるものとは認められないのであるから、憲法二〇条三項により禁止される宗教的活動にはあたらないと解するのが、相当である。

憲法改正草案 第21条 (表現の自由)

(表現の自由)
憲法改正草案第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、
保障する。


前項の規定にかかわらず、
公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、
並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。



検閲は、してはならない。
通信の秘密は、侵してはならない。
現行憲法第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、
これを保障する。


〔新設〕




検閲は、これをしてはならない。
通信の秘密は、これを侵してはならない。

【Q19】
その他、国民の権利義務に関して、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】
(2)公益及び公の秩序を害することを目的とした活動等の規制(21条2項)

 オウム真理教に対して破壊活動防止法が適用できなかったことの反省などを踏まえ、公益や公の秩序を害する活動に対しては、表現の自由や結社の自由を認めないこととしました。内心の自由はどこまでも自由ですが、それを社会的に表現する段階になれば、一定の制限を受けるのは当然です。なお、「公益や公の秩序を害することを目的とした」活動と規定しており、単に「公益や公の秩序に反する」活動を規制したものではありません。



【参考】 オウム真理教事件
 オウム真理教は、外国での軍人訓練や軍事ヘリの調達、自動小銃の密造や化学兵器の生産を行い武装化し、教団と敵対する人物の殺害や無差別テロを実行した。一連のオウム真理教事件で29人が死亡負傷者は6000人を超えた。

 特に注目される事件として、坂本弁護士一家殺害事件松本サリン事件地下鉄サリン事件が挙げられる。被害者の数や社会に与えた影響などから、日本犯罪史において最悪の事件とされている。

 1995年オウム真理教に対して解散を視野にした破防法(団体活動規制)の適用が検討され、公安調査庁が処分請求を行ったが、公安審査委員会は破防法の要件を満たさないとして、適用は見送られた。

憲法改正草案 第21条の2 (国政上の行為に関する説明の責務)

(国政上の行為に関する説明の責務)
自民党改憲案第二十一条の二
国は、国政上の行為につき国民に説明する責務を負う。

〔新設〕


憲法改正草案 第22条 (居住、移転及び職業選択等の自由等)

(居住、移転及び職業選択等の自由等)
憲法改正草案第二十二条
何人も、
居住、移転及び職業選択の自由を有する。


全て国民は、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を有する。
現行憲法第二十二条
何人も、公共の福祉に反しない限り、
居住、移転及び職業選択の自由を有する。


何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。


憲法改正草案 第23条 (学問の自由)

(学問の自由)
憲法改正草案第二十三条
学問の自由は、保障する。
現行憲法第二十三条
学問の自由は、これを保障する。


憲法改正草案 第24条 (家族、婚姻等に関する基本原則)

(家族、婚姻等に関する基本原則)
憲法改正草案第二十四条
家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。
家族は、互いに助け合わなければならない。



婚姻は、両性の合意に基づいて成立し、
夫婦が同等の権利を有することを基本として、
相互の協力により、維持されなければならない。


家族、扶養、後見、婚姻及び離婚、財産権、相続
並びに親族に関するその他の事項に関しては、
法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、
制定されなければならない。
現行憲法
〔新設〕


第二十四条
婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、
夫婦が同等の権利を有することを基本として、
相互の協力により、維持されなければならない。


配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚
並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、
法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、
制定されなければならない。

【Q16】
家族に関する規定は、どのように変えたのですか?

【自民党の答】
 家族は、社会の極めて重要な存在ですが、昨今、家族の絆が薄くなってきていると言われています。こうしたことに鑑みて、24条1項に家族の規定を新設し、「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない。」と規定しました。なお、前段については、世界人権宣言16条3項も参考にしました。

 党内議論では、「親子の扶養義務についても明文の規定を置くべきである。」との意見もありましたが、それは基本的に法律事項であることや、「家族は、互いに助け合わなければならない」という規定を置いたことから、採用しませんでした。

(参考)世界人権宣言16条3項
 家族は、社会の自然かつ基礎的な単位であり、社会及び国による保護を受ける権利を有する。

憲法改正草案 第25条 (生存権等)

(生存権等)
憲法改正草案第二十五条
全て国民は、健康で文化的な
最低限度の生活を営む権利を有する。


国は、国民生活のあらゆる側面において、
社会福祉、社会保障及び公衆衛生の
向上及び増進に努めなければならない。
現行憲法第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な
最低限度の生活を営む権利を有する。


国は、すべての生活部面について、
社会福祉、社会保障及び公衆衛生の
向上及び増進に努めなければならない。


憲法改正草案 第25条の2 (環境保全の責務)

(環境保全の責務)
自民党改憲案第二十五条の二
国は、国民と協力して、
国民が良好な環境を享受することができるように
その保全に努めなければならない。

〔新設〕




憲法改正草案 第25条の3 (在外国民の保護)

(在外国民の保護)
自民党改憲案第二十五条の三
国は、国外において緊急事態が生じたときは、
在外国民の保護に努めなければならない。


〔新設〕


【Q19】
その他、国民の権利義務に関して、どのような規定を置いたのですか?

【自民党の答】
(3)在外国民の保護(25条の3)

グローバル化が進んだ現在、海外にいる日本人の安全を国が担保する責務を憲法に書き込むべきであるとの観点から、規定を置きました。



【参考】 イラン・イラク戦争
1985年にイラン・イラク戦争が勃発した際、イラクは「イラン上空の航空機を無差別に撃墜する」と発表した。各国はイラン在住の自国民を軍用機で救出したが、日本は自衛隊の海外派遣不可の原則のために、自衛隊機による救助が出来なかった。そのためイランの首都テヘランにいた日本人250名が、帰国できずに孤立した。

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